ただ自己紹介や名刺交換をするだけでは、相手に印象を残すことができません。しかし、短時間で、初対面の相手に自分を知ってもらうことは難しい。そこで本記事では、70人以上の人生を絵にしてきた筆者(@suki2sunao2)が自己紹介や名刺として使えるグラレコの作成方法とそのポイントを解説します。
印象に残る自己紹介の作り方
自己紹介に使えるオリジナル名刺の作り方
すぐに仲が深まる名刺の作り方
初心者から始めた筆者でもできた方法をご紹介します。絵が得意ではなくても簡単に作成できるポイントをご紹介するので、気軽に始められますよ!オリジナルな自己紹介を通して、心でつながる出逢いを広げていきましょう!
この記事のおすすめの読者
- 印象に残る自己紹介がしたい人
- オリジナルな名刺を作りたい人
- これ以上、自己紹介に悩みたなくない人
自己紹介は難しい?
自己紹介に苦手意識を持つ人は多いです。まずは、具体的にどのようなポイントにおいて、自己紹介が難しいのかについて整理します。
何を話すべきか迷う
自己紹介で「何を話したらいいんだろう?」と迷った経験はありませんか?集まっている人数や、年齢、場の状況によって、適した内容は微妙に異なります。そのため、何を話すのが正解か分からず、なんとなく周りの人の内容に合わせてしまい、印象に残らない自己紹介になってしまうことが多いです。
筆者の場合、自分の順番が回ってくるまではソワソワしてしまい、他人の自己紹介を聞きそびれてしまい、仲良くなるチャンスを失うケースも多々ありました。事前に話す内容を決めていても、直前で頭が真っ白になってしまうことや、急に自信がなくなって、話せなくなることもありますよね。
肩書きしか分からない
よくある名刺には、名前、肩書き、連絡先程度の情報しかないため、「その人」のことを深く知ることは難しいです。本来であれば、共通の趣味があり、仲良くなれるような人であっても、名前と肩書きしか情報がないと、話を広げることが難しく、当たり障りのない会話になってしまうことが多いです。
ビジネスでも日常でも、初対面の人と仲良くなるのは、趣味や経験などといった、より本人の性格や内面に近い部分を共有できた時ですよね!
対話できる時間が短い
自己紹介や名刺交換において、1人あたりに与えられる時間は短いことが多いです。相手と対話したり、深堀りあえる時間に限りがある中で、自分のことを知ってもらう難易度はとても高いです。
時間があれば、お互いのことを探りながら共通点を見つけやすいですが、そうも言ってられないのが自己紹介。時間がない中で、自分のことを知ってもらい、出逢いを確実なものにできる自己紹介ができたら、ビジネスや友情関係がより楽しく充実なものになりますよね!
グラレコ名刺って何?
まずは、グラレコ名刺についてご紹介します。
グラレコで作る名刺
その名の通り、グラフィックレコーディング(通称グラレコ)で作成する名刺のことです。形は様々ですが、イラストや似顔絵が添えられた親近感のある名刺であることが多いです。画像は筆者が作成したグラレコ名刺です。名前や連絡先だけではなく、出身地や趣味をまとめているため、ひと目で個性や人柄が伝わります。
趣味や所属が分かりやすい
グラレコ名刺の特徴として、文字だけではなくイラストが添えられていることがあげられます。文字だけではないため、直感的に何を示しているのかが分かりやすい点がメリットです。また、一般的な名刺と比較して、趣味や好きなこと、出身地など、自分のことを知ってもらえる要素が多い点も特徴です。
見ていて楽しく会話が弾む
カラフルでイラストが添えられていることから、見ているだけで楽しい気持ちになれます。もちろん、相手に印象を残しやすいことは言うまでもありません。あくまでも、すべての情報を載せるのではなく会話のきっかけとなるような要素が散りばめられているため、話題選びに困らなくてすみます。
グラレコ名刺で解決できること
ここまで、自己紹介は難しいということとグラレコ名刺の特徴についてお伝えしてきました。本項では、グラレコ名刺を使って解決できることをご紹介します!
話題に困らない
グラレコ名刺があることで、最低限話すことが準備された状態で自己紹介に挑めます。名刺に描かれた要素を示しながら、持ち時間に応じて話す内容を調整しやすい点もメリットです。また、頭が真っ白になったとしても、名刺がカンペ代わりになるため安心です!
グラレコ名刺そのものが特徴的なため、名刺自体が話のきっかけにもなりますよ!仮に、自己紹介や名刺交換中に、話す時間がなかったとしても、会議や場が終わった後に話しかけやすい状態を作ることができます。
人見知りで、初対面の人と話すことに苦手意識がある方にとっては、相手の顔や目を見ずに、お互いに名刺を見ながら会話することができる点も良いですね。顔を見て話すのは緊張しますが、同じものを見て話せるため、リラックスしながら話すことができますよ~!
人柄が伝わる
グラレコ名刺では、名前、肩書、連絡先といった基本的な情報に加えて、趣味や出身地などもすぐに伝えることができます。また、名刺に使う色を通して、温かい印象や冷静で信頼のおける印象を直感的に与えることも可能です。
すべてを口頭で説明する時間がなくても、ひと目見るだけで人柄が伝わるため、時間が限られた環境で自己紹介をする際にとても便利です。
共通点を見つけやすい
初対面の場合、相手の趣味や人柄が分からない状態だと共通点を0から探すことになり、難易度が高いです。その点、グラレコ名刺は共通点を見つけるきっかけになりやすいです。グラレコ名刺に描いている具体的な出身や趣味が、相手のそれらと異なっていた場合でも「スポーツ観戦が好き」「食べることが好き」「旅行が好き」など、抽象度の高い点での共通点を見つけやすくなります。
初対面の相手に、悪い印象を与えたいという人は、いないと思います。お互いに良い印象を持ちあえて、仲良くなるきっかけを探っている状態だと思うので、少しのきっかけが大きな役割を果たしてくれますよ。
シーン別自己紹介
自己紹介に使える時間に応じた、グラレコ名刺を使った自己紹介方法と準備すべきことをご紹介します!
10秒で自己紹介
自己紹介の時間はほぼなく、名刺を交換し、すぐに会議などが始まる場合です。この場合は、グラレコ名刺を渡すことで、相手に「印象的な名刺の人だ」と認識いただくことを目標にしましょう。グラレコ名刺の中身について、説明できる時間がなかったとしても「オリジナルで作りました!」と一言添えられると、印象を残すことができますよ。
1分で自己紹介
ある程度時間があり、互いを知ることが求められている場合の自己紹介です。具体的には、少人数の集まりや、グループワーク、趣味での集まりなどで行われるような自己紹介です。このような場合は、話すきっかけを与えることを目標に、グラレコ名刺に描かれている要素をまんべんなく説明しましょう。1つ1つの要素については、深く話せなくても大丈夫です!
「共通の趣味がある方は、後でゆっくりお話したいです!」と一言添えられると、その後のコミュニケーションに発展しやすいですよ~!
5分で自己紹介
就職活動や、2人で会う場合など、自分自身のことを話すことが目的とされるような場での自己紹介です。このような場合では、情報としての趣味や肩書ではなく、なぜ好きなのか、どういう点に面白さを感じているのか、何が自分に影響しているのか、などといった、内面に近い話が求められることが多いです。
ポイントは、グラレコ名刺に描いている要素については、過去の経験や、紐づくエピソードを説明可能な状態にしておくことです。自己紹介中に急いで考えなくてすむように、名刺を作成しながら、言語化しておけると良いでしょう。
要素を洗い出そう
グラレコ名刺の作るにあたって、最も重要な自分の要素の洗い出しにおけるポイントをご紹介します。
まずはたくさん洗い出す
はじめから絞る必要はありません。小さいことでも構わないので、とにかく自分が好きなものや、楽しかった経験、ハマっていることを洗い出してみましょう。洗い出す際にはマインドマップが便利です。少ししか洗い出せていない状態だと、似たような内容に偏ってしまうため、出身、趣味、小さい頃に好きだったこと、目標、など様々な観点から書き出してみましょう!
マインドマップとは、自由な思考、アイデアや情報の流れを、中心となる概念から分岐させる形で描写した図です。こうした見える化したプロセスにより、アイデアのブレスト(ブレインストーミング)、効果的なメモの作成、記憶力の向上、インパクトのあるプレゼン資料を作り上げることが可能になります。
盛り込むべき要素のポイント
要素を洗い出したら、グラレコ名刺に入れるものをピックしましょう。あくまでも、目的は自己紹介や名刺交換で人とつながること、であるため、話すきっかけになりやすそうな要素を選ぶことをおすすめします。
自己紹介において、自分がどう思われると居心地が良いのか、や、どういう人と仲良くなりたいのかを考えるのも良いですね。ビジネスにおいては、得意なことや強みを入れることで、仕事につながるチャンスにもなります。ただし、嘘や誇張は厳禁です!ありのままの自分の魅力が伝わるような内容だと素敵ですね。
意外な一面を入れる
苦手なものや、よく「意外!」と言われることを入れてみましょう。特に、第一印象では伝わりにくい内容を入れることで、仲良くなるスピードが早まります。第一印象では怖そうに見える人が「実は、虫が苦手で小さくても怖いです。」と言っていたら、親近感をいだきますよね。
好きなことや得意なことはもちろん、苦手なことを共有することで、仲良くなるための心理的なハードルを下げることができます。ぜひ試してみてください!
テーマカラーを決めよう
グラレコ名刺の第一印象とも言える色選びについて、ポイントをご紹介します!
好きな色を選ぶ
グラレコ名刺において「好き」を大切にすることは、とても大切なことです。誰しも好きなことを話しているときは、明るい表情になり、楽しそうな雰囲気が自然と溢れます。そのため、まずは好きな色を選ぶことを大切にしましょう。
また、なぜその色が好きなのかや、いつから好きなのか、持ち物で持っているものはあるか、等も考えておけると良いでしょう。自己紹介の際の話題の1つになりますよ。
与えたい印象で選ぶ
好きな色はもちろんですが、相手に与えたい印象で選ぶのも手段の1つです。にぎやかで、温かい印象を与えたい場合は、暖色系を、冷静で落ち着いている印象を与えたい場合は寒色系を選びましょう。
自分のテーマカラーを考えるきっかけにもなるため、ぜひ楽しみながら選んでください!ただし、印刷する紙やインクによっては、細かい色味が表現しきれないことがあるため、注意が必要です。細かくこだわりたい場合は、何度か印刷して試してみると確実です。
色は3色まで
メインで使う色は、2~3色にとどめましょう。イラストに使う色は、複数あっても問題ないですが、背景、枠、文字などの色が多すぎると情報が入りづらくなってしまいます。以下に参考として、色の組み合わせ例を記載します。
メインカラー:オレンジ(温かい印象)
- 外枠:濃いオレンジ
- 背景:薄いオレンジ、薄い黄色
- 文字:茶系
メインカラー:青(冷静な印象)
- 外枠:濃い青
- 背景:薄い青、薄い黄色
- 文字:青、紺系
メインカラー:緑(ナチュラルな印象)
- 外枠:濃い緑
- 背景:薄い緑、薄い黄色
- 文字:茶系、深緑
つくってみよう
実際にグラレコ名刺を作る上での作り方とポイントについてご紹介します!
画像で検索する
洗い出した要素を、画像で検索してみましょう。検索時のコツは「要素 イラスト」や「要素 イラスト 簡単」で検索することです!実物のリアルな写真よりも、イラストになっているもののほうが、抽象化されていて、参考になりやすいです。多少下手なイラストになったとしても、手書き感があり、味のある名刺に仕上がりますよ!
イラストを描く際には、大きく描くことをおすすめします。細かすぎるとパッと見るだけでは伝わらなくなり、せっかくのグラレコ名刺が台無しです。
簡単に絵を描くコツは【グラレコ講座】簡単に絵を描くコツとは?今すぐ描ける方法を解説からご覧いただけます!
配置を決める
各要素の配置を決めましょう。配置は、最も伝えたいことや、自分を構成する要素として大きいものを真ん中に載せることを心がけましょう。真ん中のイラストは大きくシンプルなものを、左右や端のイラストは細かいものを載せると名刺全体のバランスが良く見えます。
必要な要素に絞る
多くても入れる要素は5~6個にとどめましょう。洗い出した要素を、全部盛り込みたくなってしまいがちですが、重要なものに絞ることが肝心です。初対面の相手が、ひと目見てすぐに受け取れる情報量には限界があります。グラレコ名刺の第一印象がわかりやすいものとなるように厳選しましょう!
名前や肩書、連絡先などの必要情報についても、アイコンを使うことで文字情報を減らすことをおすすめします。「文字は少なく、イラストで伝える」をモットーに作成してみてくださいね!
まとめ
自己紹介はこう乗り越える!
新学期や新年度に限らず、趣味の集まりや取引先への訪問など様々な場面で行われる自己紹介。限られた時間の中で、相手に印象を残し良い関係性を築くのは難しいです。「何を話すべきか迷う」「肩書きしか分からない」「対話できる時間が短い」といった課題を一気に解決してくれるのがグラレコ名刺です!グラレコ名刺を使って、短い時間でも印象に残る自己紹介を目指しましょう。
グラレコ名刺のメリット
そもそもグラレコ名刺とは、イラストを用いて作る名刺のことを指します。よくある名刺にある肩書や名前、連絡先といった基本情報に加えて、趣味や出身などのイラストが添えられていることで、見ていて楽しく会話が弾む点が特徴的です。
グラレコ名刺があることで、話題に困らないだけではなく、すぐに人柄を伝えることが可能になることや、共通点を見つけやすくなるといったメリットがあります。本記事では、シーン別の自己紹介として、グラレコ名刺の具体的な活用方法もご紹介いたしました!
グラレコ名刺の作り方のコツ
実際にグラレコ名刺を作成する上での方法とポイントをご紹介してきました。なるべく多く「自分」に関する要素を洗い出すことが大切です。グラレコ名刺には、意外な一面もいれると、初対面の相手との距離を縮めやすくなりますよ!
また、印象を大きく左右する色についてもご紹介しました。与えたい印象に応じてお気に入りの色を選んでみてくださいね!盛り込むべき要素や色が決まったら、配置を決めてイラストを描いていきます!多少、絵が上手ではなくても、楽しんで描くことがポイントです。
グラレコ名刺を通して、出逢いが深まりますように。