「そもそもアーユルヴェーダってなに?」
「アーユルヴェーダ、気になるけどちょっと不安」
「自然な健康法を試したいけど、何がいいのか分からない」
そんな悩みを抱えていませんか?
本記事ではスリランカのアーユルヴェーダ施設に16日間滞在した筆者(@suki2sunao2)がアーユルヴェーダ施設での過ごし方とその効果を紹介します。
- アーユルヴェーダの概要
- 自然な健康法に興味があるなら、知っておきたいこと
- アーユルヴェーダ施設での過ごし方
アーユルヴェーダとは
世界三大伝統医学の1つ
アーユルヴェーダとは、インド・スリランカで生まれた5000年以上の歴史を持つ世界最古の伝統医学です。「アーユルヴェーダ」は、サンスクリット語からなる言葉で、「生命の科学」を意味し、身体と心の病気の治療や予防を目的としています。
天然由来のオイルやハーブ
アーユルヴェーダでは、天然由来のオイルやハーブがふんだんに用いられます。ハーブやオイルを使った施術や、野菜と果物中心の食生活を通して、治療や予防を行います。
また、アーユルヴェーダでは、病気になってから治療する西洋医学とは異なり、病気になりにくい心身をつくるための予防医学に着目している点が特徴的です。効果を得るには一定の期間が必要と言われており、1週間から2週間が一般的です。
3つのドーシャ
アーユルヴェーダでは、その人の体質や性質を「ヴァータ・ピッタ・カパ」という3つの「ドーシャ」から捉えます。そして、ドーシャのバランスが整うように、施術や食事を行います。
ヴァータ
「風」の性質を持つドーシャです。移動する、考えすぎる、便秘になりやすい、生理不順、などが特徴として挙げられます。
やせ形で乾燥しやすく、変化が好きで好奇心旺盛な一方、優柔不断で、心配性な性質を持っているとされています。
ピッタ
「火」の性質を持つドーシャです。消化する、負けず嫌い、中肉中背、暑がり、オイリー肌、などが特徴として挙げられます。
ニキビもピッタの仕業とされています。食欲旺盛で争いごとに強い一方で、頑張りすぎたり、聞く耳を持たなくなってしまう性質を持っているとされています。
カパ
「地」の性質を持つドーシャです。脂肪がつきやすい、のんびり屋さん、太りやすく、むくみやすい、色白、などが特徴として挙げられます。
おっとりしていて、忍耐力が強く、穏やかで安定している一方で、変化や新しいことが苦手で、過去の経験を長い間根に持ったり、一箇所に止まりたくなる性質を持っているとされています。
筆者は、ヴァータ体質だと診断されました。また、寝起きに何もしたくない状態はカパが高まっており、ニキビができるのはピッタの影響だと診断を受けました。
1日の過ごし方
朝の過ごし方
6時〜10時はカパの時間帯とされています。身体が重たく感じたり、思考が鈍くなりがちな時間帯です。アーユルヴェーダ施設では、ヨガや呼吸法を通して身体を起こします。
筆者が泊まっていた施設では、フルーツたっぷりの朝ごはんを食べたり、マッサージやトリートメントを受けたりと、のんびりと過ごせました。
施術を受けた後は、ぼーっとするので、楽に読めるエッセイを読んだり、日記を書いたりして過ごすのがおすすめです。
昼の過ごし方
10時〜14時はピッタの時間帯とされています。消化力や代謝が最も高まるため、昼食は1日の中で最もたくさん食べて良いとされています。
筆者が泊まっていた施設では、たくさんのメニューの中から、食べたいものを選んで食べることができました。メニューには、何に効果的か、どんなドーシャの人におすすめか、などの説明が添えられていて、食べながら学ぶことができました。
施設によっては、人によって食事内容が厳しく制限される場所もあるようです。また、施術内容によっても、食べて良いものと悪いものが異なります。
夜の過ごし方
14時〜18時はヴァータの時間帯、18時〜22時はカパの時間帯とされています。ヴァータが高まる時間帯は、やるべきことや新しいことに取り組み、カパが高まる時間帯には、リラックスしながら、ゆっくり過ごします。
筆者の泊まった施設では、16時半〜17時半にヨガのクラスがありました。また、歩いて3分の距離に海があったため、海辺を散歩したりヨガのクラスを受けたりして過ごしました。
夜ごはんは、昼食よりも控えめにすることがポイントです。
健康的な食事
野菜とフルーツたっぷり
基本的には、肉や魚を使わず、野菜とフルーツが中心の食事です。アーユルヴェーダでは、6つの味(甘味、酸味、塩味、苦味、辛味、渋味)を、ゆっくりとよく噛んで味わうことがよしとされています。
さまざまなスパイスや調理法を用いて作られており、お肉や魚がなくても、十分に満足できます。
自分の体質(ドーシャ)にあう食事
アーユルヴェーダでは、食べ物も薬の1つとして捉えられています。ドクターに指示された食材や飲み物を取り入れたり、自身のドーシャや身体の悩みに合うメニューをいただきます。
例えば、マンゴーはピッタを増幅させる効果があり、りんごはピッタとヴァータを鎮める働きがあるとされています。ひよこ豆は、カパを増幅させ、エネルギーを高めるとされています。
食材と身体の不調への効果
ドーシャのバランスを整えることはもちろん、それぞれの食材や料理が、身体のどんな不調に効果的かを理解した上で、食事を摂ることができました。
食材と効果の例
- オーツ:月経周期や月経に関する悩みに良い
- レンコン:血中コレステロールや便秘に良い
- アボカド:ビタミン、ミネラル、カリウムなどが豊富
- マンゴー:食欲、消化増進。腸や子宮に良い。
- スイカ:身体を冷やす効果、がん予防、皮膚病予防
美味しく食べながら健康になれる、本当に幸せな時間です。
問診と薬
ドクターの問診を受ける
施設に到着してすぐに、ドクターの問診を受けます。身体やメンタルに関する悩みや不調をお伝えします。ドクターは、問診結果や触診を通してドーシャを判定し、個人にあった施術や薬、食事のプランを作成してくれます。
滞在中にも、何回かの問診を通して、体調の変化や様子、心配事を解消してくれます。身体の変化に応じて、薬や施術内容も変化します。
薬の飲み方が細かく定められる
アーユルヴェーダでは、さまざまな薬を、食前、食後、など決められたタイミングで決められた方法で飲みます。種類や量が多くて、覚えるのが大変なので、筆者の泊まった施設では、「お薬時間割」を作成してくれました。
飲み方の種類
- ハチミツと混ぜて飲む
- ハーブティで飲む
- ギー(バターのようなもの)と混ぜて飲む
- 白湯で飲む
部屋には、さまざまな飲み方に対応できるよう、複数のサイズのコップや、スプーン、常温の水や白湯が常備されています。
錠剤、粉、液体、さまざまな薬
薬の種類も、様々です。錠剤や粉、液体などを、定められた時間に定められた方法で飲みます。不味いもの、味がしないもの、甘酸っぱいもの、など味も様々ですが、飲むのが辛くなることはありませんでした。
マッサージ(アビヤンガ)
ヘッドマッサージ
頭頂部に専用のオイルを垂らして、ヘッドマッサージを行います。温められたオイルを使うので、とても気持ちが良いです。肩こりや頭の疲れに効果的でした。
また、オイルを使うため、施術の後に髪の毛が艶やかになるのも嬉しかったです。
顔のマッサージ
頭や全身のマッサージとは異なり、とても優しくマッサージを行います。眼精疲労や顔のたるみに効果的でした。こちらも、専用のオイルを利用するため、肌がもちもちになります。
全身マッサージ
パンツ1枚でほぼ裸の状態になり、全身のマッサージを行います。温められたオイルが伸びていく感覚がとても心地よいです。筆者の泊まった施設では、2人がかりでの施術でした。
仰向け、うつ伏せ、左右横向きの状態、と全身隈なく施術してもらえます。肩こりや足のむくみなど、特に悩んでいるポイントは入念にしていただけます。
価格:1580円 |
トリートメント
温かいハーブボール
マッサージが終わったら、温められたハーブをガーゼのようなもので包んで作られた、ハーブボールで、身体をたたいてもらいます。
筋肉を和らげたり、身体を温める効果があるそうです。また、緊張を緩和し、デトックスやストレス緩和にも効果があるとされています。
天然美容液で美肌に
マッサージやハーブボールでの施術を終えたら、天然の果物を美容液がわりに顔に塗ってもらいます。また、温めたオイルをパックのように身体に貼り付けて、30分ほど待ちます。
オイルが暖かく、そのままうたた寝をしてしまいそうになる時間でした。
ハーバルバス
全ての施術を終えたら、シャワーでオイルを落とし、ハーバルバスに入ります。ハーバルバストは、ハーブを煮出したお湯です。お風呂のような場所に、ハーブを煮出したお湯が用意されており、そこに浸かります。
全身にお湯がかかるように、お湯を手や足、背中などにもお湯をかけてもらいます。貴族になったような気分を味わいました。
価格:1078円 |
どんな効果がある?
思考も心も穏やかに
治療や食生活、ゆっくりとした時間の流れを通して、思考や心が穏やかになります。筆者は、初日から効果を実感できました。考えすぎていた悩みや心配事に対して、「まあいいか〜」と穏やかな気持ちになれました。
スリランカの暖かい気候や、施設のスタッフのやさしさ、笑顔、気さくなコミュニケーションも含めて、とてもリラックスできました。
腸の調子が良くなる
胃腸に負担がかからないため、腸の調子がとてもよくなりました。胃腸の調子が良いと、身体がすっきりと楽になります。筆者は、環境が変わると必ず便秘になる体質なのですが、アーユルヴェーダ施設では、全く便秘になりませんでした。
肌が艶やかになる
天然由来のオイルを使ったマッサージや、無添加で野菜中心の食生活を通して、肌の調子が良くなりました。顔だけではなく、全身がつるつるでもちもちになります。
唇の調子も良くなりました。これまで、唇の様子を意識したことはあまりなかったのですが、明らかに色も艶も質感も良い感じです。
まとめ
ここまで、アーユルヴェーダの概要と、スリランカのアーユルヴェーダ施設での過ごし方、その効果をお伝えしてきました。天然由来のものを使い、健康的な方法で治療や予防を行えるアーユルヴェーダ。
身体の不調だけではなく、思考やメンタルの不調にも効果的でした。心も身体もデトックスしたい方に、超おすすめです。自分の体質や、自身に合う食材がわかるのも嬉しいですね。
人生で一度は体験したい最高のデトックスになること、間違いなしです!身体も心も健康なビジネスパーソンが増えますように〜!